降圧剤アダラートを使いたいなら舌下投与はやめる

アダラートはニフェジピンを有効成分にした飲み薬で、カルシウム拮抗薬に分類される降圧剤のひとつです。血管平滑筋の細胞内にカルシウムイオンが流入しないようにフタをし、カルシウムの働きを抑えることで血管が拡張されて血液の循環が良くなるという作用があります。カルシウム拮抗薬に分類される治療薬は、すべてが末梢血管のみではなく、心臓の血管まで広げる働きがあることから、高血圧に加え狭心症も適応症となります。有効成分のニフェジピンは血中に溶け出して濃度がピークに入るポイントが、時間別に2度起こるという特徴的な濃度曲線を有しており、使用する錠剤やカプセルといった剤形の違いで1日に飲む回数や量が異なっています。アダラートCR錠、L錠、カプセルの3種類を容量ごとに分けて用意し、CR錠は24時間の長期持続性、L錠は12時間の持続性、カプセルは即効性に優れることから、症状に合わせてどの種類を使用するか選択されます。この中のアダラートカプセルはニフェジピンの特性を生かして、緊急時にカプセルを噛み砕いて口に含み、すぐに飲み込ませる舌下投与に用いられることもありましたが、過度の降圧作用によって反射性頻脈や臓器の虚血が見られたため、現在はこの方法は利用されていません。舌下投与は1時間もかからずに急激に血圧を低下させますが、命にも関わる問題のため、たとえ即効性があるからといっても舌下投与はしないようにしましょう。現在は経口投与以外の投与方法は認められておらず、アダラートの添付文書にも注意点として記載されているほか、病院で処方される際には医師からも注意するように指導されるはずです。そのため、使用者も医師の指導に従った服用方法でアダラートを使用する必要があります。